温泉レポート@タビエル−温泉宿旅館宿泊レポート

タビエルは泊まった人だけが書ける温泉温泉宿旅館の宿泊レポートです。

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宿への思い

私には忘れられない宿があります。

普段の生活の中でいつも思い焦がれていて、”今度はいつ行けるかな・・・”と カレンダーを見ながら心を躍らせています。訪れるといつも親戚が来たように飾らない笑顔で私たちを迎えてくれ、私たちはその土地の雰囲気に包まれ、手作り の料理とやわらかい湯につつまれ、しばし日常と完全に切り離された時間を過ごす。宿を後にした帰り道、”こんどはいつこれるかな・・・”などともうそんな 話をしている。

 

最近「旅館がつまらない」と感じることはありませんか?

大きな旅館はその資本力をバックに大きな宣伝を打つ事ができるので知名度は高い。 でも泊ってみる と”こんなもんか・・・。”とがっかりする事も少なくない。人々が歩く温泉街を大型バスで乗り付け、和風旅館なのになぜか豪華なシャンデリアと赤い絨毯。 中にはいってしまえばA温泉のa旅館にいるのかB温泉のb旅館にいるのか設備も料理も従業員の顔まで均一的だ。
似たような建物、お仕着せのサービス、見た目の豪華のために皿数を増やそうとして”チ ン”された料理・・・ (もちろん、そうじゃない素晴らしい大旅館は沢山あります、念のため。)
射的場はコンビニに建て替えられ温泉街の風情さえも消えつつある。

「温泉」と聞いて心ときめかせたあの景色・風物は幻想だったのだろうか・・・

味わい深い宿を求めていくとどうしても”小さな宿”へ行きつく。なぜかは分から ない。人と接するのってわずらわしいと感じる現代人でも、やっぱり”人”と出会 いたいのかな・・・。 たとえば本当においしい料理を食べさせてもらったときに、料理人に”おいしか ったですよ”の一言を伝えられる、そんな距離感がうれしい。 規模を拡大する、従業員を増やしていく上で、残念ながら”標準化”は避けて通れないですからね。 だから特別な日には小さい旅館に行きたい。

規 模が大きくて宣伝を派手に繰り返す旅館がいい旅館と多くの人々は思い込まされてきた。私も長い間その一人でした。その私の考えを180°転換させてくれた のが冒頭の宿です。そしてこのような宿はバブルにも惑わされず、日本各地に息づいていることを知りました。私はこのような宿を、勝手に「至福の小宿」と呼 んでいます。

タビエルではいわゆる”有名な旅館”を探しても見つからないかもしれません。逆に一般の人にとっては聞いた事も無い小さな宿、でも泊る人が、自然や 歴史、宿の姿勢に共感し、自ら喜びを見出そうとすれば、無限の”楽しみ・心地よさ” が秘められている、そんな宿を発見できることと思います。それは楽しい作業です。
そしてこのような宿は自ら宣伝活動をすることがない宿も多く、 まさに”知る人ぞ知る宿”になっています。 タビエルの宿ではこのような至福の小宿を取材して紹介してまいります。

レポートへのこだわり

世の中に流れている宿の情報というのは、実は当の宿が発信されたものか、その宿を取り扱う旅行代理店(エージェント)が発信したものがほとんどです。言い 方を変えれば、宿という商品を買ってもらうために売り手の都合で発信されたパンフレットです。旅行雑誌の中でも宿に写真と紹介文を送らせ、記事を作りそれ をあたかも自分たちで取材してきたように本として出版しているものもあります。 しかしどうでしょう、パンフレットと違ってがっかりという声はよく聞こえてきます。

真に私たち旅行者のための情報というのはかなり少ないのです。

温泉レポート@タビエルは宿を一軒一軒現地を訪れ、その一夜の滞在をそのままレポートしています。訪れた宿すべて掲載しているわけでは有りません。掲載には、宿の好みにちょっとうるさい私の人生の伴侶を「この宿へ連れて行きたい」と思うかというハードルをクリアしなければなりません。(この基 準はあくまで私個人の価値基準であって、すべての方にこの基準が当てはまるわけではありません。この温泉レポートはあくまで私が感じた個人的なものでして、その 後の判断はみなさんに委ねられます。)
そのため、いっぺんに記事を増やすことはできませんが、 この効率の悪いスタイルをずうと続けてまいります。

宿中心に旅をデザイン

■宿とのコミュニケーション
至福の小宿は多くの場合お客さんから予約や問合せの電話を直接頂きたいと思っているように感じます。声を聞き、お客さんの要望や好みを聞き、電話の先で話 をしているあなたのキャラクターを想像しています。これは単なる好奇心ではなく、至福の小宿は”お客さんが今回の宿泊に何を求めているか、自分達はそれに 応えれるか”を常に気にかけています。
お客さんの好みと宿のこだわりがマッチした場合は、そのお客さんがリピーターになってくれたり友人を連れて来てくれたりなど、申し分無いのですが、これが 全くマッチしなかった場合は、お客さんは当然気分が悪いだろうし、クレームを言われた従業員だって人間だから傷つく。他のお客さんも険悪な雰囲気を敏感に 感じ取るだろうし、旅行外社にクレームを言う人もいれば、友人・知人に尾ひれを付けて話す人もいるだろう。つまりお客さんの望むものと宿が提供できるもの がマッチしなかった場合大きなリスクを抱える事になるわけです。
こんなことから、一部の宿では旅行会社経由の予約は一切受けず、リピーター、口コミ、そのたの営業努力で繁盛宿になっているところもあります。

一方私達にとっても宿の電話の対応は宿の空気を知る大きなポイントです。電話で不愉快なの対応を感じたならばそこへ泊りにいっても満足することは難しいで す。「今回は失礼します」といって他を当りましょう。(ただし、夜中の電話は論外です。宿の方々も当然就寝しています。チェックアウトの時間の前後30分 も宿のほうはてんてこ舞いになってる事が多いので、そのへんは配慮していただければと思いますが。)

以上が直接予約をお薦めする理由です。


現在の日本の宿環境を考えると、旅行会社は実に大きな影響力を持っています。旅行会社は実際にたくさんお客さんを連れてきてくれる。旅行会社から”切 られ”てしまっては存続できない旅館もある。そのため、”旅行会社に喜ばれる旅館づくり”に精力を注いできた旅館も少なくない。旅行会社に頼り、ご機嫌を取り、言いなりになり、規模を拡大し画一的な旅館が増えた事も否定できない。
この対極に、旅行会社や派手な宣伝に頼らなくてもリピーターが何度も足を運び、口コミでうわさが広がる宿もある。バブルの時代にあえて部屋数を減らした り、”うちの旅館は行き届いたサービスはできないかもしれないが、旬の料理を味わっていただくことにはどこにも負けない”と宣言した宿など、真の味わいの ある宿の今後が楽しみです。
タビエルではそんな宿を伝えていければなと思っています。

至福の湯宿 発起人 丹羽尚彦

発起人に伝えたいことがありましたらメールください。すぐにお返事できないことも多いですが、どうかご了承ください。

厳しいご意見でもOKですが、立ち直れないくらい厳しいご意見はイヤですよ(笑)。

よろしければ著書「至福の湯宿」もお求めください。

 

宿を中心に旅をデザインする。それは楽しい作業です。