静岡 吉奈温泉 芳泉荘
お部屋 ?離れ棟「さくら」

 

山へ向かう一本道の途中にひっそりと温泉宿が3軒。一番奥にあるのがここ「離れ家 芳泉荘」。狩野川の支流、吉奈川が流れるこの橋を渡るとそこは昭和初期にタイムスリップしたかのようなレトロな世界。ノスタルジックな雰囲気に心ときめき頬が緩む。

 

この宿は客室わずか3棟。しかもすべてが離れだ。昭和初期の木造建築の母屋は書院造に近いそうで、華美に走らない控えめな佇まい、磨きこまれた床板にそこで時を過ごすほど愛着がわいてくる。最近はめっきり少なくなった旅館の卓球台もレトロな雰囲気の中に健在です。

 

レトロな雰囲気漂う談話室には、ご主人の曽祖父が使っておられたという扇風機などの骨董品から最新式のコーヒーメーカーまで時代を超えたものが揃っている。

 

母屋には内湯と露天風呂があり、特に予約も必要なく内鍵をかけていっぺんに両方を貸切利用できるのだ。貸切とは思えないほど贅沢なお風呂を、裸のまま行ったり来たり。露天(貸切)では寝湯になれるスポットを見つけて吉奈川のせせらぎを聞きながらのんびり至福の時

 

子供の頃によく行った銭湯のような母屋の内湯(貸切)。高い天井や創業当初からの湯船の縁の大理石など時代をくぐり抜けてきたその雰囲気におもわずはしゃいでしまう。なによりこの湯舟の底、スノコの間から涌いてくる湯のなんと美しい事。2人とも不思議とこのお風呂に魅せられるのでした。

 

離れ棟「さくら」、この屋敷が、まんま一夜のわが住まい。田舎のおばあちゃんちの様な、宮崎駿の世界に出てきそうな、そんな懐かしい雰囲気のあるたたずまいにすでにノックアウト寸前だ。古いお屋敷の趣を残しながら、快適に過ごせ入るように十分に手が入れられているのが嬉しい。

 

伊豆ならではの伊勢海老をはじめ地元の食材を生かしたものが、ボリュームたっぷり!気取った懐石を出すのかと思っていたが、いがいと食材の持ち味をストレートに出してくる料理が多いように感じた。

 

ヒレステーキには大ぶりで肉厚なホタテとキャビアが。やわらかく文句なくうまい!!

 

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アマゴの塩焼き(卵入りでした)

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プチプチはじけるアマゴの卵

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ごま油で揚げた伊勢海老の天ぷら

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釜飯は旬のマツタケが入ってました!

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海のもの、山のもの、川のものと楽しめる食事。これ以上の贅沢はないのではないだろうか。あまごの腹を割ってみないとわからないこの卵。今の時期限定だが私達は運良く雌に当たり、食すことができた。うまい!松茸の釜飯も秋ならでは。帯を緩め直して食べた。

 

目覚めて浴衣を直すこともなくそのままドボンと入れる。これが部屋露天の醍醐味だ。朝の澄んだ空気を吸いながら、名残惜しくゆったりと・・・。

 

 

 「離れ屋 芳泉荘」。ここを知ってからもう二年位経つだろうか。山奥の温泉宿。離れ。昭和を感じるノスタルジックな世界。どれをとっても私たちのタイプにぴたりとはまる宿なのだ!それ以来、芳泉荘のサイトを眺めてはいつかは行きたいと思い続けていた。念願叶い、予約を入れたときはウッキウキ。修善寺の町並みを散策、お茶をして、いざ憧れの芳泉荘へ。宿は道路から少し下った吉奈川の清流沿いにあるため、木々の間から瓦屋根が見え隠れしている。スロープを下りていき、橋を渡るとそこは昭和初期にタイムスリップしたかのような風情あるたたずまい。宿の若いご主人が笑顔で出迎えてくれ、やっと我に返った。今宵一晩、この離れ棟の主となれるのは一日わずか三組。すべて離れの宿をご主人と女将とたった二人で切り盛りしているのだが、母屋も私たちが宿泊した「さくら」の部屋も掃除が行き届いており清潔でとてもきれいだった。 そして、贅沢な空間。まず、離れの玄関を入ると左に畳敷きの長―い廊下がある。居間の客室には続き部屋があり、到着の時にはすでに、布団が敷かれていて何時でもゴロリとできる。テラスに出ると丸い木の露天風呂と湯上りを過ごせるウッドデッキが2脚。さらに、パウダールームと呼ばれる化粧をしたり、部屋露天に入るときの脱衣所も兼ねた畳敷きの6畳間もある。別荘のような一軒家で二人の時間をゆっくりと過ごすことが出来る。そして、なんといっても私が一番楽しみにしていたのは母屋のお風呂。特に予約なども要らず空いていれば入れるのだが、各部屋にお風呂が付いていることもあってか、私たちが行くときはいつも空いており、部屋のお風呂より何度も足を運んだ。特に私たちの心をときめかせたのは、レトロ感いっぱいの内湯。浴室の中央にある湯船は、底から湯が湧き出しており、ちょろちょろと静かに流れ出ている。その中に体を沈めると、四方にお湯が溢れ出す。子供の頃入った銭湯を彷彿させ、懐かしい気持ちになる。ふと上を見ると、天井が高く湯気がこもらない仕組みになっている。 一方の露天は川べりにすだれで目隠しをした広々とした岩風呂。寝湯の体勢になれば時間など忘れてしまう。次のお楽しみは部屋で頂く夕食。主人がつくった料理を一品一品、若女将が厨房から運んできてくれる。食材にはかなり気合が入っていて、伊勢海老は造りに天ぷらにと、おそらく一人当たり1.5尾くらい。ステーキにフィレ肉、秋には釜飯にマツタケを用意したりといった具合。さらに伊豆の新鮮な海の幸もあるからものすごいボリュームなのだ。連れは帯を緩めても、のけぞっても完食はできなかった。 お腹が一杯になると横になってしまいあっという間に、翌朝だった。朝食の一番のご馳走は、かまどで炊いた御飯と、伊勢海老の汁。この伊勢海老の旨みが凝縮された汁に私はすっかりトリコになった。

積み重なった時が、この宿に奥行きのあるいい味を与えている。そして主人と若女将の飾らない人柄は、この宿のもうひとつの味。機会があればちょっとお話をしてみると、次回くるときは一層の別荘気分でこの離れ宿に足を踏み入れることになるでしょう。ここ芳泉荘は山奥なので目でも、体でも季節の移り変わりを感じることがきる。川沿いに桜が咲く春、蛍観賞が出来る初夏、山が綺麗に彩る秋、凛とした空気を感じる冬と季節を変えてまた訪れてみたい。[clear]

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