飯坂温泉
双葉旅館 電話024−542−8111
■記事の内容は2001年6月の取材によるものです。

飯坂の賑やかな通りから一本小道へ入ったところは車の通りもほとんど無く、 10室の小さな宿は静に佇んでいる。
箱庭のような貸切の露天風呂と素材を吟味した手作りの料理、そして内面からにじみ出る”本物”へのこだわり。この宿は自分だけのとっておきにしておきたいという気持ちが沸きおこる。

入口にはハーブ、館内には生け花が飾られ、宿は瑞々しさにあふれている。これらは若女将の趣味だ。


【桧の貸切露天風呂:月灯りの湯】

ひっそりと静まりかえった露天風呂は朝の喜びに溢れていた。
外界からほどよく遮断されたお風呂は箱庭を思わせ、木々が湯面を緑にし、ゆらゆらゆれている。湯につかり水面に鼻を近づけると桧の香りが漂ってくる。
貸切の露天風呂となる夜は、裸電球のうすあかりが灯される。

「月灯りの湯は20:00〜10:30の間は、要予約制の30分無料の貸切となります。16:00時〜20:00時は男性、朝6: 00〜9:00は女性です。樽酒が無料でふるまわれています。

【内湯:石灯りの湯】

かけ流しでいつも湯船からお湯がたっぷり溢れている。22:00に男女入替で両方楽しめる。(16:00〜9:00 入浴可)

【檜の寝風呂:百年の湯】

樹齢百年の檜の寝風呂です。どなたでも、空いていればご利用できます。出入り口に「空いています」という札がかかっていれば、裏返して、お入り下さ い。出る時に、札を裏返し、「空いています」という表示に戻してください。ご予約はお受けしません。
●午後4時〜午後10時30分。
●深夜……ご利用を御遠慮下さい。
●午前6時〜午前9時。

 





【素材を吟味した旬の手作り料理】

個室の食事処に出来たての料理が順に運ばれてくる。既製品を一切使わないすべてが手作りという料理は一品一品じっくり味わう価値がある。

料理のメニューに決まったものは無い。その日入手できた最高の素材からその日のメニューが決定されて行く。毎日が真剣勝負だ。

この日は自家製カリン酒にはじまり、天然ものの鯛と甘えびの造り、ひめ竹(地竹)、ごまどうふとじゅんさいや写真の品々。

福島牛のすきやき

焼きたて鮎の塩焼き

牛タンのシチュー

【客室】

客室数 10室
泉質 弱アルカリ性単純泉
効能 神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・うちみ・慢性消化器病・冷え症など
浴室 内湯:男1女1、貸切露天風呂1、貸切寝湯1
入浴時間 16:00〜9:00(貸切露天風呂は10:30まで)
食事場所 個室のお食事処
チェックイン/アウト 15:00/10:00
外来入浴 不可
URL http://homepage1.nifty.com/endow/

宿泊料金表(1泊2食付1名料金) (単位:円 総額表示)
一般客室(2名以上1室)

平日

13,000円 16,000円

土曜・休前日

同上
特別日 お盆、正月、ゴールデンウィーク時は直接宿へご確認ください。
■料金の違いは部屋と料理のグレードによります。
■お一人での宿泊は16,000円
■小学生は「布団+(大人膳−数品)」で大人料金の70%
■3歳からの幼児は、「布団+お子様ランチ」で、大人料金の50%
■2歳以下は、「布団なし、食事なし」の場合無料



記者所感

双葉旅館を取材するきっかけになったのは、ここに泊った方から喜びの声が掲示板に入ったのがきっかけでした。
貸切の露天風呂と料理に大満足だった事に加え、朝食まで美味しく頂いたと書かれていた。旅館にとってはウィークポイントであるはずの朝食までに満足したという内容を読んで興味をひかれていました。

飯坂温泉のシンボル鯖湖湯や風情ある路地裏を歩いて散策できる立地にもかかわらず、宿の周囲は思いの外静かだ。敷地自体は広いわけでは無いと思うが、木造2階建ての宿には各部屋がほどよく散らばっていて人の気配に邪魔される事無くゆっくり自分の時間を過ごせる。一方で帳場以外にもパブリックスペース(写真上)があるのが双葉旅館流と言えよう。

使い古されたいい方だが、双葉旅館はまちがいなく「本物志向」なのだ。 根本的に見せかけでお客さんを連れてくるという考えが無い。ご主人と話をしていると宿へのひたむきな情熱を感じる。

そのひたむきな姿勢は料理に表れている。作った人の人柄が感じられる料理。ニコニコ、ニコニコとこちらに微笑みかけてきているよう。 これは後に自分のニコニコがおが料理に反射していたのだと判明。この料理を食べた時、ご主人の言っていた、
”客室を埋める努力ではなく、また来たいと思ってもらえる努力”
ということを心から理解し、共感した。 料理はパンフレットでは伝えにくいものだと思う。 双葉旅館のパンフレットやサイトを見ても豪華に盛りつけられた料理の写真は無い。”最高の素材を使った”とか”極上の”などと声高に詠うこともない。それなのに心から美味しいと思える手作りの料理なのだ。私はこの宿で焼きたての鮎の味をはじめて知った。むろん焼立ての鮎を食べたのは初めてでは無い。でも今まで食べたものとは全く違っていた。焼きたての鮎のこの香ばしさをいったいどれくらいの人が知ってるのだろうか。

ここまで読んだあなたは”こだわりのがんこ主人”を想像していませか? 実際はご主人も女将さんも気さくな方々です。私たちは難しいこと抜きに、ありのままの自分でご主人がしつらえたた舟に揺られていればいい。小さな宿が好きなあなたなら、自分だけのとっておきの宿にしておきたいという気持ちが湧いてくることでしょう。


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