1.みちのく庵はそもそもこのロケーション自体がごちそうなのです。高台のロケーションゆえ庭の植木から遠くの山までが続き絵になって見渡せる。(写真は5月、西館宿泊時のもの) 2.木肌が肌に心地いい内湯。木材は高野槇で有名な槇を使っているそうだ。鎌先温泉は古くから切り傷に効能があるとされているみちのくの薬湯。みちのく庵では自家源泉を持っている(ただし循環ろ過・加温あり)。肌触りのやわらかい湯だ。 3.露天風呂からは蔵王の山並みが壮観。夜明け前からここで寝る湯の体勢をとり、朝日でよみがえる山の緑を見るのを楽しみにしているのだ。 4.湯船からはすでにみちのくの薬湯、鎌先温泉の湯があふれている。風呂は山の斜面の方に向かっていて、湯船に浸かりながら、日暮れとともに色を変えていく山肌の様子を見物した。 5.宿の周りにはかがり火が焚かれ、漆黒の闇に数奇屋の宿がほの浮かぶ。夕食を待つ部屋の窓には、漆黒の山の稜線が映し出される。 6.串に刺さった練り山芋には桜風味の味つけ。うるい巻き寿司、蛸スモークに混じって“つくし”がちょんと添えられています。淡いけどもどことなく華やいだ前菜の色彩はワクワクした春への期待を感じさせる。 7.ボタン海老、マグロ、ヒラメの造り。竹と氷の盛り付けも粋だ。塩釜漁港も近いという地の利があるから海の幸のレベルも高い。 8.あ〜っ、もうこうれですよ!これが旨かったんですよ!季節柄、筍ご飯でした。口に含んでもやはりふんわりとしたご飯から上品な筍の風味!私たちを喜悦させた。程よさを知る懐石料理に自然と手おあわせたくなった。 9.のんびりした朝だった。気ぜわしさとは一切無縁の滞在だった。 10.帰り際、宿の方に見送られながら、「みちのく庵はいつまでも平屋であってほしいなぁ」との思いがふと頭をよぎった。
野鳥のさえずりの合間に、時折思い出したようにししおどしの音が響く。
坂の上までやってくると、そこはみちのく庵だけの世界。たくさんの草花が平屋建ての宿を囲んでいる。そもそもこのロケーション自体がごちそうなのです。愛着の湧く静けさとでも言いましょうか。玄関を入ると、うーん素朴で温かい雰囲気。木造のよさが伝わってきます。「『あら、かわいい』ってお客さんがおっしゃるものですから私もつい調子に乗って・・・」とあちこちに女将が摘んできた野草が少しづつ飾られる。 人の営みが感じられる小さな和の宿です。 旅館と言うよりは割烹宿、いやこれで4回目の宿泊となる自分たちにとっては、宿と言うよりは家みたいなもんです。
今回のお泊りは露天風呂付の部屋。奮発しました。部屋に案内されると、これが素晴らしい眺望。高台のロケーションゆえ庭の植木から遠くの山までが続き絵になって見渡せる。 眼下に広がる山の斜面には四季を通じ桜、つつじ、あじさい、萩が目を楽しませる。部屋は正統な数奇屋の作り。派手さはないのだが、柱一本にしても良質な木材で大工仕事してある。写真などではどうしてもデザイナーズ旅館などに目移りするが、”本物”に身を置いてみると、実の確かさのもつ価値を感じる。連れはマッサージチェアを見つけて上機嫌だ。自分はベッドにゴロンとなってみたが、すぐに部屋の露天風呂を試してみることにした。
部屋に併設された風呂小屋もしっかりとした大工仕事でつくられていて、みちのく庵の思想はブレてない。槇の湯船からはチェックインのときからすでにみちのくの薬湯、鎌先温泉の湯があふれている。風呂は山の斜面の方に向かっていて、湯船に浸かりながら、日暮れとともに色を変えていく山肌の様子を見物した。
風呂上り。夕食を待つ間、連れはマッサージチェアを占領。窓の外にはかがり火がともされ幻想的。そういえば以前宿泊したときは向の山に霧が下がっており、山水画のような風情だったことを思い出した。
お待ちかねのお料理!みちのく庵での食事は基本的に部屋食。割烹旅館の看板どおり、夕餉の膳には季節々々の素材が美しく器に盛られ、ころあいを計りながら仲居さんが一品づつ運んできてくれます。淡いけどもどことなく華やいだ前菜の色彩はワクワクした春への期待を感じさせる。これも旨かったなぁ、鯛(だったと思う)のあら焚き。汁ものをすすると風味があごのあたりに長く残るこの出汁がとっても気に入りました。この幸福な余韻にずっと浸っていたい。程よさを知る懐石料理に自然と手おあわせたくなった。 食後のデザートはお馴染み砂糖不使用の抹茶羊羹とあずき。抹茶羊羹には甘みが無いので、あんこを絡めて甘さを調節しながらいただきます。そーとー旨いんです。
夜明け前から露天風呂へ。 寝湯の体勢をとると長湯になるのは自然の成り行き。モノトーンだった空はやがて青を帯び、山肌は朝日に照らされ緑が生き返る。早起きは3文の得というが、今日の早起きは換金不可能。ふんだんはお湯の感触などには無頓着な私も、長湯のおかげか今日ばかりは温泉番組のように手を静かに泳がせてみた。自家源泉らしい。湯がやわらかい。古くからの湯治場で特に切り傷に効能があるというが、その所為か湯上りの肌はすべすべ。うれしくて手の甲やら指同士を何度もなで合わせてみる。部屋に戻ると”ホーホケキョ”の声が聞こえていてカーテンを開けると朝露にぬれた木々。その中で女将がが庭木をいじっていった。
のんびりした朝だった。気ぜわしさとは一切無縁の滞在だった。 この満足感は宿を後にするころになってやたらとじわじわ沁みてくる。 これで今回で4度目の宿泊。長く付き合えば付き合うほど体に染み込んでくる宿です。帰り際、宿の方に見送られながら、みちのく庵はいつまでも平屋であってほしいなぁ、との思いがふと頭をよぎった。
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