諏訪大社の門前町、古い町並みが残る下諏訪は江戸時代には甲州街道の終点と中山道の始点の宿場町として栄えたところ。 ![]()
高浜虚子、小林秀雄、新田次郎、白洲正子、岡本太郎、永六輔など、みなとやを訪れた著名人を揚げればきりがない。この一部屋を借切って創作活動に打ちこんだ方々も多く、みなとやが作品に登場することもしばしば。この宿で執筆した文人達から後に贈られた本は本棚を埋めてあふれている。 小林秀雄が”綿の湯”と名付けた庭風呂 小林秀雄が”綿の湯”と名付けた庭風呂は、宿の裏手の木造小屋にある。木戸を開け、飛び石を数段つたい歩くとその姿を現す。庭の一角を掘り下げた風呂は湯につかった目の高さからの庭の景色がいい。夕方・夜宵・朝とそれぞれの表情を持っている。 白い玉砂利がしかれている湯船には、水を足さない源泉のままのお湯が注がれ、あふれている。 ![]()
近頃は意匠の凝った風呂も多い。しかし、この庭園、その先にみえる蔵の壁の景色は時代が作り上げたもので、こればかりは金をかけてできるものではない。 宿のお風呂はこの家族風呂一つ。空いた順に案内されるというちょと変った仕組み。5室の宿だから満室の時でこれで不自由を感じることは無いと思われる。
信州の素材で作った料理
馬刺し、桜鍋(馬肉を味噌だれですき焼風に焼いた鍋)、こごみ、わかさぎなど信州の味わいがお膳に並ぶ。またたび酒などの果実酒はご主人手作りの逸品。
宿泊料金(1泊2食付の1名料金 サ込・諸税別)
記者所感 外諏訪大社(下社秋宮)の門前に開けた古い町並みの中、みなとや旅館は意外なほどあっさりと
姿を現した。以前書籍で目にしたこの宿のお風呂の写真を見て憧れを抱き、後にこの宿に好んで泊った文人墨客の錚錚たる顔ぶれを知り、勝手に敷居の高さを想像していた。だからこの宿の素朴さを知ったときは、ほっとすると同時に彼の文人達が
少し身近に感じられた。「そうか、彼らもこういう宿が好きだったんだ」と宿の趣味を共有させてもらったような喜びを感じる。 |
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