美女湯(みめゆ)温泉 夏祭リージェンシークラブ 宿泊レポート

2006年6月のの宿泊レポートです。

美女湯(みめゆ)温泉 夏祭リージェンシークラブ キャプション

1.恐竜の背びれのような奇岩が立ち並ぶ非日常の景色。串本は本州最南端の町。そしてここにはもう一つの“端”があります。本日私たちがお世話になるのは、まさしく異端の宿といってもいい。 2.エントランスにはいきなりランボルギーニ・ディアブロ!レプリカ?いえいえ違います、本物です。自分はいったいどこに来ちゃったんでしょう。このレポがアップされる頃にはフェラーリのモデナになってるはずです。 3.金属塀で仕切られた迷路の先にどりついたは、コンクリート打ちっぱなしに、ながーいオレンジのソファーというブティックのようにモダンなゲストルーム。初めての方はかなり戸惑います、何に戸惑うかは行ってみてのお楽しみ。 4.全室離れとなるゲストルームは海に向かって天井は高く、一面の窓からは60mの断崖絶壁から海を見下ろす。青い海の絶景に思わずテンションが上がる。 5.部屋の露天風呂で寝湯の体勢になると、視線が水平線とシンクロする瞬間が訪れる。太平洋を我が物にした気分で耐水畳に寝そべってまた海を眺める。なんどとなくこんなことを繰り返しながら一日が過ぎていく。これはここにしかない未体験の悦楽でした。 6.チェックインのときにウェルカムデザートを頂いた隠し部屋は夕食の食事どころになります。庭園の代わりに緑のライトが並ぶアートなスペース。夜の帳が下りてくると、赤・青・緑の光の3原色が完成。これ計算してのことだったらスゴイ。 7.ブルーの奇麗なカクテルを食前酒にディナーをスタート。岬イモという地物のサツマイモの冷製スープは濃厚な味わいながら後味さわやか。ウニと卵を合えたサザエのつぼ焼き、数種類をブレンドしたチーズの椎茸のせグラタンなどセンスの光る前菜だ。最高級の梅は完熟果実のようにフルーティー 8.昼捕れのカツオの中でも10に1匹というのもち鰹は、もちもちっとした噛み応え。初鰹のさっぱりと爽やかな味。いよいよクライマックスは希少部位”いちぼ”の燻り焼き。3種類の塩で食べ比べ、肉の味と風味が口に含んだ瞬間から飲み込んだ後味までじっくり伝わる。私、イチコロでした。 9.食事を終えて部屋に戻ると、海の上に月光の道ができていました。本日は窓ガラスにこの素敵な景色を映したまま就寝です。 10.ポップでモダンで色彩豊かな異空間に心踊る。

美女湯(みめゆ)温泉 夏祭リージェンシークラブ レビュー

温泉宿の突然変異か・・・。ウェルカムデザートを頂きながらジャニーズ系のスタッフに説明を受ける。彼の衣装はヨサコイソーランを踊りだしそうな夏祭りのイメージ(見かけの飛びぬけた印象とは裏腹に、みな一生懸命働いている)。「私たちスタッフは、この先へは行きません。部屋の説明もいたしませんので、お客様で探検してみてください。」と、なにやら謎めいた説明で小石を敷き詰めた迷路のような通路へ送り出される。エントランスホールを取り囲むように4つの”隠し部屋”があり、それぞれから通路が4本。それは断崖絶壁に面した4つの離れへとつながる。極めてプライベート重視のつくりで、パブリックスペースすらなく、満室だというのに自分たち以外におは来ていないんじゃないかという錯覚さえ覚える。コンセプトが「宇宙基地」とくるから、その突っ走りぶりは気持ちがいい。月に向かって発射してしまいそうなくらいぶっ飛んでいるのだ。普通の宿だったら、宿の主に「大切にしていることは?」と訊くと「くつろぎ、やすらぎ、いやし、文化」などという”らしい”言葉が返って来る訳ですが、ここのでは「楽しさ」と真正面に話してくれます。この宿が他の宿と絶対的に違うのはなにも奇抜なデザインだけではありません。60mの断崖に立つロケーション、これこそがリージェンシークラブがリージェンシークラブである意味。前例もなければお手本もない。継承する伝統もなければ守るべき文化もない。このロケーションをいかに感動的に楽しませるか、それがこの宿の思想の原点のような気がする。型破りだが、これは新しい宿のスタイルへの挑戦なのです。数奇屋の趣以外を認めたくない方にとっては、モダンなブティックのように、コンクリ打ちっぱなしと軽金属で構成される建物は、かなり奇異に感じられるはずです。しかし異空間に身を投じる心構えがあれば、ここはあたらしい世界を見せてくれる。宿が冒険しているから、泊まる側も冒険を受け入れる覚悟が必要です。私は冒険の先に素敵な異次元体験をしました。異端児が生んだトリックアートのような宿。開け方の分からない戸を前にして右往左往している私たちを思い、オーナーは今日もほくそえんでいるかもしれない。

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