酸ヶ湯

電話0263−93−2132
■記事の内容は2001年10月の取材によるものです。
■ご予約・お問合せの際「タビエルの宿を見ましたが・・・」と言って頂くとうれしいです。

八甲田の主峰大岳の西麓、標高約900mの高地に数棟の木造の建物が集まる素朴な一軒宿。その歴史は300年もの昔にまでさかのぼるという。
圧倒的な存在感の千人風呂は東北の温泉の横綱的存在なのだ。
宿泊客、湯治客、入浴客がこの湯に惹かれて集い、酸ヶ湯は村の様相を呈している。

【千人風呂(混浴)】


青森ヒバでできた圧倒的な存在感のお風呂80坪の総ヒバ造りの大浴場。イオウの香のたち込める風呂場には、熱の湯、四分六分の湯、冷の湯、湯滝のお風呂がある。

東北には混浴の温泉が多く残っていて、その代表格がここ酸ヶ湯といってもよいのではないでしょうか。
女性でも自然に入浴していらっしゃいますし、なんとしてもこの千人風呂に入りたいとの思いで、ここのお風呂で混浴を初体験するという女性も多い様です。はじめての方のためにちょっと説明します脱衣所は男女分かれていています。つい立があり、熱の湯、四分六分の湯のどちらへ行くにも湯船の傍まで身を隠していられます。また、熱の湯、四分六分の湯のどちらも湯船の中央付近に看板が立っていてそこから向って右が女性、左が男性という具合に棲み分けされています。お湯につかってしまえば乳白色のお湯が身を隠してくれます。湯気がたち込めていて写真ほど視界は良くありません、夕方になれば顔を判別できないほどになります。しかしどうしても恥ずかしいという方は女性専用時間でどうぞ。
女性専用時間:午前8時〜9時、午後9時〜10時

【玉の湯】
男女別の小浴場もまた違った味わいがある。

【郷土料理】

酸ヶ湯の郷土色豊な料理。陸奥湾等の有数の魚場が近いので山の幸だけで無く海の幸も充実している。そして必ず雲谷そばはそば粉100%の蕎麦は人気の一品。


【客室】

客室数 140室
泉質 酸性硫黄泉(含石膏、酸性硫化水素泉)(緊張低張性温泉)
効能 【入浴】神経痛、リューマチ、冷え性の方、神経炎、胃腸病、婦人病一般、痛風、創傷、火傷、ジンマシン、糖尿病、皮膚病、貧血病、常習便秘、痔疾、小児マヒ、ゼンソク、夜尿症、打撲、骨折の予後
【飲用】痔疾、常習便秘、リューマチ、糖尿病、金属中毒症、気管支カタル、神経痛、腺病質、胃腸アトニー
浴室 内湯:混浴1、男1、女1
入浴時間 24時間
食事場所 食事処
チェックイン/アウト
外来入浴
URL http://www1.odn.ne.jp/~sukayu/

宿泊料金表(1泊2食付1名料金) (単位:円)
一般客室

平日

土曜・休前日

特別日 お盆、正月、ゴールデンウィーク時は直接宿へご確認ください。
■一般客室の場合、料金差はお料理の内容によります。


記者所感

酸ヶ湯に訪れたなら是非読んでみていただきたい本があります。道路も全くなく年間で30〜40日程度しか利用する事が出来なかった昔々の酸ヶ湯から近年に至るまで様々なエピソードが6代目社長白土章氏によって語られ、その録音テープを一冊の本に起こした「酸ヶ湯の想い出」という本です。酸ヶ湯の売店で販売しています。今回幸運な事に、この聞き手を務めた逢坂光夫専務からお話をお伺いすることができた。酸ヶ湯の昔の事を原体験として知る今では数少ない方である。

敷地内にバス停があり、診療所があり、警察の駐在所があることからここを村のようだという人がいる。そういえば朝の廊下では見知らぬ人にも自然と”おはようございます”の挨拶が交わされる。

私が酸ヶ湯を強烈に意識したのは、東北をひとりで旅をしたときのことでした。当時は温泉が自分にとって特別な存在になることなど知りもしないでいた。八甲田の山を車で旅する途中、セミの鳴き声が空にぐるぐるとまわる山の中強烈なイオウの匂いが道路に漂い、やがて賑わいを見せる木造の温泉宿が姿を現した。私はどうしてもそこに立寄らなければならないかのようにそこに惹きつけられた。そして千人風呂に入った時その訳がはっきり分かった。この温泉が小さい頃家族で訪れた場所だったのだ。その記憶が頭の中をジンジン痺れさせた。そんなわけで酸ヶ湯はタビエルの原点とも言える。家庭を持ち、しばらくしてなぜか温泉が、しかも煌びやかで設備の整ったホテルでは無く、素朴で鄙びた宿をこがれるのは、小さい頃のこんな記憶がどこかで作用しているんではないだろうかとおもう。この素晴らしい世界的な財産ともいえる温泉文化をどうか次の世代にも少しづつバトンを渡していきたいと思う。そして温泉の良さは是非泊まりで、旅の宿の記憶を一家で共有して欲しい。