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あびたろう
#20000363

森のセンベイ様、こんばんは。横から失礼致します。私も由布院御三家に泊まって、その違いに面白さを感じましたので厚かましくもしゃしゃり出てまいりました。不躾ながら、私なりの思いを述べさせていただきます。まず御三家に共通することは、「いわゆる美味しい料理の宿」とは言いがたいということです。「美味しい食材を集めて美味しい料理を作る」というコンセプトではありません。「いのちのスープ」で知られる辰巳芳子女史の薫陶を受けた料理人が多く、湯布院周辺の契約農家が育んだ新鮮で安全な野菜や家畜などの食材を生かした料理を供しているのだと思います。食べるほうも、そのような思いで味わえば、また違った満足を覚えるのではないでしょうか。御三家の特徴は非常に異なります。「亀の井」は、枯れていて渋い。無駄を削ぎ落としたような雰囲気。接客もどちらかといえば「ほったらかし」です。「玉の湯」は、どことなく華やいだ雰囲気があり女性好みの宿ともいえます。接客は「かいがいしい」「無量塔」は、高級感溢れた雰囲気です。接客は「恭しく、サービス満点」洗練されていると言っても良いかもしれません。宿泊を、「非日常」という観点からとらえますと(大袈裟に強調しますが)「亀の井」は、普段どちらかといえば贅沢な暮らしをいている人が、派手さのまったくない、俗世間から離れたところで寛ぎたいということを求める宿。伊豆山の蓬莱旅館と似た雰囲気でしょうか。「玉の湯」は、日常の延長ながら、自然や温泉を楽しみたいという所。最も一般受けするというか、安心できる宿。「無量塔」は、普段味わえないような贅沢な雰囲気を求める宿。強羅花壇と同じような雰囲気。このように御三家は異なった特徴を持っています。細かい点での違いはもっともっとたくさんあります。しかし、それぞれ宿の経営理念といいましょうか、しっかりしたバックボーンを持っていてそれが明らかな個性となっていますので、宿泊に際して客の方が宿に求めるものをしっかり考慮しないと不満足な宿泊となる可能性が大だと思います。失礼致しました。