わたしは山形に在住です。移動時間を短く、現地でゆっくりくつろぐのがいいので普段は県内の温泉でゆっくりすることが多いです。県内でわたしがよく利用するのが、この湯どの庵と、上山温泉の名月荘、赤湯温泉の瀧波です。湯田川温泉は、湯と酒にうるさい山形の地元民の間でも文句なしの湯質で意見が一致しています。数多の地酒を飲み比べるように湯をききくらべられるのが山形に住む利点です。やわらかいのに力があるのが湯田川の湯です。源泉温度が４２．６度なので宿にひきこむには加熱が必要です。ほんとうの豊富な湯量の源泉を味わうには湯どの庵のななめ向かいの共同湯「正面湯」で確かめられるとよいでしょう。やわらかさと力強さが両立しているのを実感されるでしょう。ぬる湯ですがあったまりの湯です。さて、泉質のよさは湯どの庵の専売ではありませんが、わたしが湯どの庵を気に入っているのは、岩風呂の露天風呂です。邸宅にプライベートで作りたいと思うほど、ものすごく洗練されたデザインは、ハイクラスの注文建築の雑誌に出てきそうです。貸切り状態で入っていると、ほんとに別荘にいるようです。岩風呂、檜風呂も合わせてですが、これまで多数の温泉の、大浴場、露天風呂を見てきましたが、清潔感やたたずまい、明るさ、窓から見える庭といったバランスがどこよりもくつろげるのが湯どの庵です。食事に関して、ひとつ問題にするならば、ここのお肉は地元の有名どころの平田牧場というのがあって、そこから供給されているのですがこれがおいしくないのです。有名だけどそんなにおいしくないです。県人もそう思ってます。でも有名なので使うのかなあ。なぞです。平田牧場は「ヒラボク」の冠で競走馬を所有したり、サッカーチームの「モンテディオ山形」のスポンサーをやったりしているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。