山形県西川町にある月山志津温泉をご存知ですか?何でももしその地に気象観測点アメダスさえ設置されていれは、公式に人が住む場所として、積雪日本一の豪雪地帯となるのだそうです。
現在アメダス的に日本一とされる青森県酸ヶ湯で積雪5mだとすれば、志津では普通に6mは越えているとのこと!
さすがに冬になれば、人が泊まりに来なかった、と宿の人が言っていました。
そんな彼の地で地域の青年部の皆さんが9年前、積もりに積もった雪を上から押し固めて削って、昔の三山詣での行者宿を再現した2件の雪旅籠を作ったそうです。
今では学生ボランティアが多数加わって意匠を施し、六十里越街道にそって雪旅籠が並びます。第13回全国ふるさとイベント対象を受賞し、規模も少しずつ大きくなりました。
さて、雪旅籠の本番は、夕方6時から9時の日が暮れてからです。
夜の闇に無数のキャンドルの灯りで照らされた雪旅籠は、暖かくも幻想的です。
灯りに照らされた外観は、湯殿山月山、六十里越等の表示や、鳥、花模様、うさぎ、モザイクなど、立体的に作りこんだ様々な意匠が凝らしてあります。
旅籠の中は、ミニギャラリーや昔の志津の写真、月山湖に消えた集落の写真、湯殿山をイメージしたコーナー、お土産コーナーなどがあり、ちゃんと人が立ったまま歩けるようになっています。
雪旅籠の中は、キャンドルの炎のお陰かほんのりあったかく感じます。
更に、寒くなったら青のLEDに照らされたICE BARでホットワインを飲みましょう。
お約束のジャンボかまくらやすべり台もあります。
そして、更に更に寒くなっても心配はありません。塩分の濃い温まりの湯の温泉が、冷えた体を芯まで温めてくれます。
2月下旬から3月初めまでの開催期間中は、それぞれの宿でトイレを貸してくれたり、日帰り入浴を受け入れたりしています。食事も予約で雪旅籠膳が楽しめたりするようです。
もちろん予約なしでも、月山山菜そばや仙台屋さんのカフェで食事ができたりしました。
アクセスについて。
自家用車で行きましたが、山形自動車道や国道112号バイパス線(通称月山道路)、冬季は志津止まりの国道112号線(通称六十里越街道、1.5車線)、のいずれも路面に雪はありませんでした。志津に限らずこのエリアに住む人々にとって、除雪は命綱のようなもの。相当に徹底されています。志津への道の両側は、延々と高さ数メートルの雪の壁です。
降雪時や降雪後間もない時はもちろん、晴天時でも何があるかわかりませんから、スタッドレスタイヤは必須です。
宿によっては、山形駅からの送迎も行っています。また、ツアーバスの利用もよいでしょう。
地元の方がパンフレットか何かの中で、「雪を『恵み』として」といっていました。
確かにこの「雪旅籠の灯り」、人の手仕事として、雪の恵みと山の恵みを味わえる 素晴らしいイベントでした。
早くも10年目を迎える来年が楽しみです。
月山志津温泉、初めて知りました!
雪旅籠とは面白いですね、幻想的だな?。
それにICE BARでホットワインなんてしゃれてます。
それに冷えた体に塩分の濃い温泉は効きそう?
あっ、山菜料理・出羽屋から先へ行ったところなんですね。
月山志津温泉から、山菜料理で有名な出羽屋さんまでは、車で30分くらいです。私たちも帰りに出羽屋さんで、お昼に山菜定食(月山山菜そば+山菜)を頂きました。
さて、志津温泉ですが、「変若水の宿 つたやさん」に宿泊しました。(変若水と書いて、おちみずと読むそうです。)温泉自体は掛け流しではありませんでしたが、変若水と呼ばれる瓶に入っている源泉水が、秀逸で、その水のためだけに行ってもいいくらいのパワーのある源泉水と感じました。
プラスα情報ですが、寒河江SAの駐車場に車を置いて、徒歩でアクセスできる「寒河江花咲か温泉ゆ?チェリー」の温泉(300円)も立ち寄り湯にお勧めです。とてもパンチの効いたパワフルなお湯で、種類の異なる3つの源泉掛け流しをたっぷり楽しめます。