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アグネス
翌日泊まったのは同じ美瑛でも白金温泉の「森の旅亭びえい」さん。北海道と沖縄の品を扱う北海道産地直送センターが公共宿の跡地に、新築の高級和風温泉宿を計画と発表のあった昨春からオープンを楽しみに待っていた宿です。最初は異業種参入?と思いましたが、既に旅行業はされていたので、食の得意分野を活かした今まで近隣になかったタイプの宿ができるのではと期待。予約時に希望していた露天風呂付離れは、女性にだけサービスでエステのつくプランしかなく、そちらをお願いしていたのですが、先に泊られた複数の方の意見を参考に、かなり迷って「お宿 一凛」さんと似た価格に変更しました。館内は素材として難しい「白樺」を白樺街道沿いの宿ということであえて使った数寄屋造りで、さすが○億円かけただけあるな?と思いました。到着時に見せていただいた離れの露天風呂付の部屋の泉質は特に素晴らしく、部屋を変更したことを少し後悔。変更した部屋の備品類は使いやすくしゃれたものもあれば、なぜこれを選んだのかと疑問に思うものが混在し、クリップや紐まで用意されているのに、時計はないという状態でした。ただ朝の散歩時にわかったのですが、同じ温泉街の他の宿と違ってここは森以外の山や川の眺めが望めない立地と設計。もしかしたら今回滞在した1番リーズナブルな部屋が、山も見え、スキップフロア方式の館内の移動も少なくておすすめかもしれません。夕食の炙り焼きは食材を見てから、朝食の小鉢も選択可能と聞いていたのですが、今はそれもなく、せっかくの新鮮な食材をアピールできておらず残念。適度なボリュームなのですが、構成をもう少し工夫すればと思う内容でした。今回は週末だったせいもあり、子供連れや地元の日帰り客も多く、宿の言う「大人の隠れ宿」「高級和風温泉宿」という雰囲気ではありませんでした。温泉はパンフレットには宿泊客と日帰り客は重ならない時間帯になっていましたが、実際は夕方まで地元客で賑わい、大浴場に完備のはずのタオル類も男女とも毎回用意されておらずイライラ。宿泊客用の玄関は畳に正座のスタッフがお迎えしてくれますが、日帰り客用の入口にはバケツに花の散った桜の木が飾られていました。若い女性中心のスタッフはフレンドリーで感じもよく、一生懸命なので、慣れれば諸問題も減ると思います。今後も最初の路線のままで高級宿をめざすのか、地元客にも愛される使いやすい価格帯の宿になるのか気になるところです。不思議だったのはオープン日の同じ2軒の宿の作務衣が全く同じデザインだったことで、これには驚きました。季節的にはどちらもこれから庭の植栽がはじまるところ。この春、美瑛に誕生した2軒の宿、どちらも地域に根付き、大きく成長される事を願っています。