九酔渓温泉 二匹の鬼
宿泊日 2012年10月
お部屋 桂の秀
湯が良くて景色もいいところ…広島から近いところでは、やはり九州だ。
じゃらんで値段が手ごろな温泉を九重近辺で探したら、人気順トップで出たのが「二匹の鬼」。
九酔渓は紅葉の名所らしく、秋の休日は渋滞になるようだ。
春は桜、夏は藤、秋はもみじに冬椿。
なるほど景色もきれいで緑が多く、空気が澄んでいる。
10月14日にここを訪れたときには、すでに紅葉が始まっていた。
この宿は、露天風呂が付いている部屋が人気のようだ。
露天付の離れは13棟あり、プライベートを満喫できる。
じゃらんで一番安いプランは「ゆったりとすごす長屋風別棟プラン」で11,700円。
これにするか。
客室は和風客室「桂の秀」
この部屋には露天風呂は付いていない。
しかし利用可能な家族風呂は、客室横の「桂の秀専用」を含め7箇所もある。
他に男女別の露天風呂、サウナ、電気風呂付大浴場も無料。
湯めぐりが楽しめる。
「桂の秀」の長屋には、部屋ごとに玄関がある。
入口では、夕食に出てくるキノコが栽培されていたりする。
このキノコ旨かったし。
部屋は大正ロマン調で、レトロ感を醸し出すために 、所々にアンティーク品を使用している。
落ち着いた和室にランプ灯り(電気だけど)、畳は七島イグサ。
暖房もよく効いている。
家族風呂までは、渓谷沿いを歩いて移動する。
駐車場があるので車で移動することも可能だ。
「桂の秀」からは近いので車は必要ない。
道の左手遥か下の方には川が流れていた。
紅葉の時期はさぞかし綺麗だろう。
泉質はナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉。
性状は土類泉・微茶褐色・金気臭・硫黄臭、泉温は45?52度。
自家源泉で加温なし、加水なしの完全かけ流し。
湧出物が床について独特の渋みがあり、マニアは喜ぶ。
私もこんなのは大好きだ。
家族風呂は空いていれば自由に入れる。
もちろん7箇所全部に入ってみた。
どれも一緒だけど(笑)
湯を自分好みの温度にできるし、窓も気兼ねなく開けることができる。
手足も存分に伸ばせる。
窓を開ければ半露天みたいなものだ。
「あ???」と自然に声が出る。
夕食は一番人気の「風の音コース」。
女性料理長が考える九酔渓オリジナル料理。
安いプランだったのであんまり期待していなかったけど、味も見た目も素晴らしい。
飾り付けのせいか豪華に見える。品数も多い。
母屋のお食事処で、一品一品ウェイターが持ってくるので熱々だ。
若い男性ウェイターがサービスするので、ちょっとホテルっぽい。
女性ウケするかもしれない。
和洋折衷だけど、洋食はなくてもよかったかな。
デザートの豆乳プリンもとても美味しかった。
また食べたくなったので、土産屋で買ってまた食べた。
朝食も凄かった。
でっかい七輪が目の前に置かれ、手をかざすとストーブのように暖かい。
豊後水道は魚の宝庫だ。
焼きたての魚をほおばる。
旨いぢゃないか。
朝食で出た干物は、フロントで販売されていた。
どんだけ魚好きでも十分な量だ。
朝から腹いっぱいになった。
幸せだ。
朝は男女別の露天風呂を満喫した。
露天付の離れが多いためか、貸切だった。
チェックアウト時間頃に湯を全部入れ替える。
朝遅い時間に露天風呂へ行くと、湯がちょっと少な目。
家族風呂も、湯がまだたまっていない湯舟があった。
10時をすぎて湯に浸かりに行ったので、ここも入れ替え中だったのだ。
実はこの宿、居心地が大変良い。
なので、10時がチェックアウト時間なのだが、延長して滞在する人がとても多いようだ。
フロントで時間延長しているグループを見かけた。
1,000円で1時間滞在を延長できる。
10時をすぎても、駐車場から動き出す車はほとんどなかった。
お腹いっぱいで動けないのもあるけど、居心地が良くて動きたくなくなるのだ。
ここは連泊したい…と思った。
宿のすぐ近くにある「お土産・お食事処 桂茶屋」にはタヌキがいる。
店員全員がタヌキなのだ。
観光客を楽しませるのに全力。
香港の雑誌でも紹介されているようだ。
部屋に置いてあった「鬼の目にも涙」というお菓子が美味しかったので買って帰った。
山葡萄のラムレーズン、胡桃を使ったクリームを、ビスケットではさんだオリジナル菓子。
六花亭のマルセイバターサンドに少し似ている。
甘さ控え目で食べやすい。
買ったら「ありがとう、ぽんっ」だって。
静かな山里の夜、瞬く星空やほっと灯るランプの照明を眺めながら、ゆっくり過ぎていく時間。
朝靄の中に見え隠れする九酔渓の渓谷や小鳥のさえずり・・・。
いつでも利用できる家族風呂や露天風呂を堪能したいならここがお勧めだ。
是非見上げていただきたいのは、ここの夜空。
街中では決して見ることができない満天の星…
「宇宙兄弟」で、月の崖の下から見えた星空を思い起こすような煌めく星々。
夏には大三角が見えるかもしれない。
あれがデネブ、アルタイル、ベガ…
「君の知らない物語」 が聞こえてくるようだ。
れおんさん、レポートアップありがとー。
7箇所の貸切風呂が無料で入れてこのお手ごろ感、タマリマセンねっ!
ロケーションといい、建物の雰囲気といい、それに満天の星!!
かなり秘湯心をくすぐられました。