お部屋 なでしこ
超お篭り系の宿なのでパブリックスペースはほとんどありません。
唯一ともいえる吹き抜けロビーの上部分へ行ってみた。ロビー2階にはDVDが50本ほど置いてあり、自由に借りることが出来る。
ここに長居はせず降りてきた。やはり部屋のほうが寛げそうだ。
古民家風の設えに小上がりベッド。雰囲気は抜群です。
ベッドはエンボス加工されたマットが気持ちいい。枕も2種類用意されている。ふとんの足元に小さなTV。2階にも洗面所。そこにもバスタオルが2枚とタオルが1枚あるのが嬉しい。女性はタオル類がふんだんにあるのが嬉しいという。
メゾネット2階にも洗面所があり、これは便利だ。
6棟が独立した離れになっていて、上の音やとなりの音が聞こえない。完全な自分たちの空間なのだ。この贅沢感といったらない。
「あわびの餡かけ」に興奮の朝
目いっぱい朝寝坊を決め込んでいたので、起きると朝食の時間がせまっていた。
朝食は食事処ではなくメゾネットの1階でいただくことになる。朝食も”さすが”と思わせるくらい手が込んでいます。
カマスの西京焼き
そしてうち山の朝食でで人気の「あわびの餡かけ」です。
連続写真でどうぞ。
これは朝からご飯が進んでしまいます!
土鍋でお米がこれまた旨い。
新潟に近い長野県の「お米マイスター」から直接仕入れていて、そこに富山県産のコシヒカリがブレンドされていると言う。
さらに個々の客に対して炊き上がり時を調整しているというから朝の白いご飯へのこだわりは並大抵ではない。
朝食の後にもデザートがありました。さくらんぼ、すいか、メロン、グレープフルーツの生ゼリー。
さて、大好きな朝風呂は1階部分のお風呂にて。
空豆をイメージしたそうなのだがどうしてもハート型に見えてしまう(笑)。湯船の底が粋なデザインだ。
吐湯口には温泉の成分がついている。結構成分は濃いのだろうか。
1階部和室には三菱の「PURE MIST AIR」が置かれている。宿の部屋は乾燥しがちなので加湿機能付き空気清浄機はありがたい。
洗面所には雪肌精のセットが!と連れが喜んでる。ドライヤーはパナソニックのnanocare。タオルは1階には1枚、バスタオルは2枚。タオルはしっかりとした上質のものでお宿うち山の刺繍入りです。
部屋の絶景露天風呂とお篭り度の高い隠れ宿。ただそれはこの宿の一部しか表していない。
先付けの「丸茄子の枝豆餡かけ」を一口頂いた瞬間からワクワクさせられっぱなしだった。
特に日本酒とあわせることを意識した料理ゆえ、日本酒に目が無い店長の成田さんが揃えるお酒とのコラボレーションということになる。伊豆の地の食材と全国から取り寄せる選りすぐりの食材、その食材のむこうにはそれを慈しむように育む生産者の顔がある。それは成田さんや料理長が直接会いに行き個人的な出会いから生まれた付き合い。宿で食事をしながら志ある生産者とつながった気がした。美しい盛り付け、美しい味を愛でながらその裏に流れるストーリーを少しずつ紐解くように味わっていく。それがうち山の楽しみ。裏話だが器には漆器塗がおおく使われている。輪島のものだという。いい漆は洗剤で洗うわけにはいかないし機械で洗うのはもってのほか。だからスタッフ総出で何時間もかけて水洗いするのだそうだ。「お客様がいない時間は洗ってばっかりです」って笑ってお話してくださいました。そんな”人”の営みに支えられている。
帰りにスタッフ皆さんが駐車場で手を振ってくださったが、その中には料理長さんのお顔まで。多くの人に感動を与えるうち山のもてなしの姿勢がここに凝縮されていると感じたのでした。