先日宿泊してきました能登半島の輪島・ねぶた温泉 能登の庄のことを動画で宿泊レポします。

能登半島の輪島、ねぶた温泉の一軒宿。驚くべきアルカリ泉のヌルツルを体験。そして解禁になったばかりのタグ付きのズワイ蟹を生、焼き、茹での3つの調理で頂いてきました。能登半島の風土を味わう美食の宿です。

こんにちは、タビエルです。
かにの季節です。
で、能登半島の輪島 ねぶた温泉の能登の庄に泊ってきました。

輪島の朝市が開かれる通りから車で10分ほどで到着です。

「ねぶた」

こういう字を書くんですよね。
勘のいい方、あと温泉に詳しい方はもうこれで、「あぁ、そういうことか」と膝を叩いている頃かと思います。豚とはきっとイノシシのことですね。その昔「おやイノシシがあんなとこで寝そべっとるぞ、なんやあそこは?」、傷をおった猪のいた山の斜面を見に行ってみるとそこにあったかい泉が沸いていた。めでたしめでたし、と言うわけです。
この動物の部分が鹿だったり鷺だったり、生き物こそちがえど同じようなお話は全国にありまね。

体を温めると言うことは、動物にも、人間にも良いようです。

連れの誕生日にかこつけて年に一度の贅沢を、と思ったら娘までホイホイ便乗して来やがった。

玄関を入るとそこは吹き抜けのロビー。畳みじきの上にが温かみのある上質な空気がたまってる気がします。
それとは裏腹に重厚な輪島塗の間仕切りが、空間をびしっと引き締めています。これへたしたらうん百万するんじゃないでしょうか。

畳の上に足を預けると美しく整った繊維が足の裏をマッサージしつつ、かすかに沈みながら体の重みを受け止めています。全館畳敷きなのでスリッパはないんですよ。スリッパにまとわりつかれることのない解放感が心を解きほぐしていきます。

フロントではなくこちらのラウンジでお茶をいただきながらのチェックイン手続きを済ませました。

そのあとは女性だけのお楽しみ。色浴衣のサービスです。
結構種類がありそうですね。着付けが必要なものではなく、部屋で自分できれるものです。

 

能登の庄の部屋の選び方としては一般的な畳み敷きの和室か、グレードの高い遊びのあるタイプかに分かれます。、グレードの高いタイプを選んだ場合はさらに部屋に温泉はあるが眺望がいまいちか、温泉はないが眺望は抜群というどちらかから選ぶことになる。
過去に何度か泊まった経験上、ここの宿泊者専用の大浴場はあまり混まない。時間帯をえらべば貸切状態で入れることも多いので、部屋は眺望重視のほうを選ぶことにした。お部屋は「波の花」。

古民家風の壁。そして建具の木の部分は漆塗り、とはいっても輪島塗のような厚塗りではなく木目が見える程度の塗り。そこを間接照明が照らす和モダンな雰囲気はめちゃめちゃかっこいい。
窓からは日本海。手前を見ると黒瓦の屋根が見えていて、なんとも能登らしい景色を見せてくれるのです。
この日は鉛色の空にもかかわらず七ツ島が見えていました。

もう一つの候補に上がっていたお部屋は「浜千鳥」でした。こちらはベッドルームが別にあるので主室は広い。設えは古民家風でなかなか良い。そしてすぐとなりが宿泊者専用の大浴場なので思い立ったらすぐ風呂というのが魅力だったのですが、希望の日程だと「浜千鳥」がもう埋まっていたので「波の花」を予約となったのです。

洗面所とお風呂です。お風呂はユニットバスでしょか。自分たちは使わなかったので中を見ていません。
そしてトイレ。もちろんシャワートイレです。

お風呂に参りましょう。
ここは驚くべきアルカリ泉なんです。うぉっ、と思うようなヌルツルを体験できますよ。
輪島のすぐ近くなのに輪島のしょっぱ苦い湯とはまったくな違うお湯です。
HPによるとアルカリ性が強いだけではなく、炭酸イオンがこのヌルツルに関係しているようなのです。ちなみに炭酸イオンが1キログラム中に20㎎/kg以上でツルツル感が感じられ、30㎎/kg以上でツルツル感がはっきり感じられるそうですが、能登の庄の温泉はなんと50㎎/kg以上。このお湯に連れはいつも大喜びなんです。というのも旅館とは別の棟で日帰り温泉をやっていてぼくらもたまに入りにくるんですよ。風呂上りには一皮むけてるので女性はなんかつけておくと良いらしいですよ(いきなりアバウト)。

床も浴槽も十和田石。若草石とか呼ばれることもある石でしょうかね、これは。高級旅館でよく見かけるやつです。足裏が軽くざらついて気持ちいいんですよね。
そしてこのお湯なんですが、すごいです。リンスが毛穴から吹き出してきてるよう。びっくりしますよ。

女湯を特別に見せていただきました。女湯の方が広々。いいんです。男子は女子が喜んでくれればそれでいいのです。

輪島にはもちろん輪島塗の職人がたくさんいらっしゃるのですが、漆を扱うんで手とかが荒れるんですってね。その手荒れを癒しに、漆職人が昔から通ってきているそうなんです。
以前に源泉を見せてもらったことがあるんですが、山の斜面で鳥がさえずる田んぼの一角に自噴していました。
<館内>
風呂上がりに館内をぶらぶらしてみますと、人間国宝の方が作った輪島塗が展示されていました。
そう、この宿は輪島塗をテーマにしたお宿ですから。そしてかわいらしい和紙の人形も

 

今回のこの記念の旅に能登の庄に選んだ決め手はなんといっても、月に何度も懐石料理を食べている食通の友人が「能登の庄は相当レベル高いですよ」と話していたからです。
記念日なのでシャンパイで乾杯。接待さんが世話をしてくれています。
食事は囲炉裏食か部屋食かを選べます。囲炉裏食ならば能登の味をダイレクトに、部屋食ならばより上質に楽しめるわけです。ちなみに囲炉裏食も全室個室なので落ち着いて食べられます。

(前菜)
こちら蟹身と能登野菜に味噌ドレッシング、おひたしと、稲穂を揚げたものとか、五郎島金時のレモン煮。
そして鮎のうるか、超珍味でした。

(合鹿椀)
合鹿椀という大ぶりの漆椀にお造りがのる姿は見事です。
お造りは朝どれ鮮魚だそうで、教えていただいていたんですが忘れてしまいました。
角がしっかり建ってます。

(蟹)
僕には気がかりなことがあったんです。
「二人で蟹一杯」的なプランを予約したのですが、娘も便乗してきたので「3人の場合はどうなるのだろう」まさか3人になったからといって蟹2杯に跳ねあがることはなかろう、もともとタグ付きの蟹のプランにしては結構お値打ちなのだから。
二人で1杯なのだが、「足の折れたのがありましたのでサービスです」と2杯分まじかっ!接客の方が天使に見えた!

(活きかに)
おごそかに蟹様の登場です。
加能蟹っていう石川県のブランド蟹。11月に解禁になったばかり。
口を上に明けて、その半透明のものを迎い入れました。みずみずしい豊かな甘味と旨み。海の中でどんだけ旨いもの食べてたんでしょう。

(焼きガニ)
甲羅を焼き始めました。
カメラ撮りっぱなしでまったく働かない僕の代わりに、接待さんがいろいろ世話を焼いてくれています。ありがとう。

青のタグは正真正銘石川でとれたヅワイガニの証。

甲羅焼きすぎると穴が開いて、流れてしまうこともあるそうだ。そんな悲劇・・・大火傷してでも手ですくいにいくわ

(かにみそ)
とんでもなく旨いかに味噌が出来上がってしまった。
しかしここで大問題が勃発です。うかつにも蟹の身を全部食べてしまって、落とす身がもうありません。
そこでちょっと恵んでもらおうかと、やけに静かな連れの方を見るとそこには、
一心不乱に蟹のみをほじくりだしてる連れがいました。こわいです

「どこぞの棟方志功かっ!」

と心の中で突っ込みました(どんな様子か興味があるかたは棟方志功が版画掘ってる画像検索してみてください)

(茹でカニ)

茹でガニを味噌に漬けようとするが、企画倒れで終了しました・・・

(網焼きに沢庵のいしる漬け)
網焼きは車海老、ハタハタ、サザエ、ベン漬け大根が並びました。ベン漬けはまさに昔から伝わる能登の味。大根をいしるに漬けています。最高に旨かったです。
いしるは何かといえば魚醤の一つで、魚からつくる醤油みたいなものです。大陸から大豆由来の醤油が入ってくるまえは日本各地にその魚醤があったそうです。能登ではイカやイワシを塩といっしょに漬け込んでつくります。いまでも残ってるものといえば他に、秋田の方ではハタハタからつくるしょっつるがそれですね。

(うどん)
接待さんが、ちょっと含みのあるようなおちゃめな感じで説明してくれたのがこれ。
ナマコを粉末にしてが練り込んである
どうやらナマコと聞くと拒否反応を起こしてしまう方もたまにいるのでしょう。

(お食事)
蟹の炊き込みご飯・メギスのつみれ汁

(デザート)
デザートのブランマンジェ美味しかったです。

(サプライズケーキ)
そしてなんとなんと、とある方からサプライズケーキが届いていました!!
接客のしっかりしたお宿はこういうサプライズが安心して任せられるので、ハレの日なんかにとても良いのです。
Aさんありがとー!!

 

実はチェックインの時に
「千枚田のライトアップ行きますか?送迎バスがありますよ」
と訊かれていたのだ
ということで千枚田のライトアップに連れて行って頂きました。この迷路みたいなひと枠ひと枠が田んぼになっていて、機械が入ることができないから田植えから稲刈りまで手作業で行っているそうです。
この送迎サービスはとくに追加料金などなく、お宿がサービスでやっているようです。
ちなみに夏は「御陣乗太鼓」という伝統太鼓のパフォーマンスに連れてってくれるようですよ。

帰ってきて、ここはもうひとつの大浴場で日帰りの方と共用なのです。つまり僕らが日帰りで入りに来るときはこちらに入っているんですが、夜の9時以降は宿泊者専用になります。露天のほかにサウナもあるんですが撮り忘れてました。

おやすみなさい。

おはようございます!
夕食のときと同じ個室で朝食です。
ふぐの一夜干し。

オリジナルのドレッシングがめちゃウマい

(珍味4種)
昆布巻き、2番目は忘れてしまって、ワサビ海苔、イカの塩辛
最高にうまい!!珍味。飯がどんどん進んでしまいます。

 

朝食のあと、女子チームは朝ぶろへ。
風呂に入れる時間があるのは大変ありがたい。
旅館て朝のお風呂が9:00までっていうところが大半なんです。
そうするとですね、8:00から朝食を1時間かけていただくと入浴は不可能なのです。
ですから、朝食の後もお風呂に入れるのは貴重です。

チェックアウトのときにはコーヒーのサービス。現代的な輪島塗のカップで出してくれました。

交通の便が良くないことは、その独特の風土が残るという得難い副作用を産んだようです。実際、能登の高速道路が全面的に無料になる前はけっこう大変だったんですよね〜。以前は能登半島一周はまる1日かけて行くようなところでしたから。
氷見を棲家とする僕らにとっては能登は奥飛騨と並んで定番のドライブコース。海の見える海岸線はもちろん、内陸の山を走ると程よいアップダウン、程よいカーブ、車はほとんどなく、視界には田畑がつらなり、たまに表れる家屋は黒光りする漁師町の瓦屋根。

そして今回のお宿、「能登の庄」は、いわゆる高級旅館のグレードでありながらこの能登半島の風土が凝縮されたようなとこなんですね~。
田んぼの一角に自噴している奇跡的なアルカリ泉。
食事に惜しげもなく使われる輪島塗の器。そういえばこれはかなり以前に聞いた話なので今はどうかわからないけど、スタッフのなかには漆器職人も何人かいるというような話を聞きました。輪島塗に興味のある方は漆器談義に花が咲くかもしれませんね。
炉端でいただく料理、それはもう民宿的なアプローチと言えましょう。病みつきになるいしるの風味、顔を火照らせながら網焼きされたベン漬け大根食べたら、飲める人なら地酒が恋しくなるに違いありません。

チェックアウトして輪島の朝市や、上時国家、福が穴などを見ものしてからしばらく車を走らせると、一つの景色に釘付けになりました。稲刈りの終わった田んぼに少し傾いた日がさしています。どこにでもありそうな景色。なんでこの景色なのか?って訊かれても返答できないような、ありふれた景色です。でも能登の景色からはどこを切り取っても、能登を感じられるのかもしれません。

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