高さ60mの断崖の足元から、湯煙をSLのようにジューとと噴きだす小安峡。そばを流れる渓流は透通っていて美しく、峡谷の緑、そして紅葉の間に落ちる大小無数の滝など、四季を通じて楽しめる。

 

小安峡から程近く、V字に削られた渓谷の間に緑に溶け込んで建つ阿部旅館は一軒宿のよう。黒色の柱が森の緑に映える、民芸調の素朴でシックな建物。

 

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木を生かした館内は、新しいのに懐かしさを覚える。2003年4月にリニューアル。当然と言えば当然だがきれいそのものだ。秘湯の宿には珍しく、全室トイレ、冷暖房完備。新しさも手伝って、女性を連れてくるのになんの抵抗もない。

 

離れになっている風呂へは本館から渓流の際まで通路を下っていく。[clear]

 

小屋は男女別の内湯。微かに硫黄臭がある秘湯ムードたっぷりの風呂だ。シャンプー類はなく石鹸が置かれるのみだ。

 

【露天風呂】湯小屋から外に出ると折り目正しい御影石の露天風呂が現れる。渓流を少し高いところから眺められるさわやかな露天風呂だ。写真は女湯で男湯もほぼ同様。

 

【せせらぎの風呂(女湯)】渓流にせり出したようなせせらぎの風呂は、岩を積み上げた手作りのお風呂で、リニューアルの際もあまり手が加えられていない。

 

【かじかの風呂(男湯)】
露天風呂からちょっと下につくられたかじかの風呂は手を伸ばせば川の流れに手が届きそうだ。

【天然川風呂(混浴)】
名物の川風呂はお湯が川底から湧き出す。川遊び気分で温泉が楽しめる。(6?9月の晴天時のみ入浴可)

 

【本館内湯】本館1階にある内湯は檜の香りがムンムンと漂う。宿泊者専用。男女ともほぼ同様。

 

山菜を中心とした季節感豊かな料理。皆瀬牛のステーキ(要予約)はぜひ味わいたい。

 

 

 

 偶然見つけたものがとても気に入ったときのうれしさは格別です。  小安峡のあたりは秋田と宮城の県境で、栗駒山の山麓に位置します。宮城県側の花山村か ら峠を越えて小安峡へ抜ける道は私のお気に入りのドライブコース。以前にこの道を通ったときに 橋の上から温泉宿らしき灯りが見えたので、こんどは注意して通ってみると道端には小型の活火 山のよなところがあり、噴煙があがっている。?字に削れた渓流の間に私好みの民芸調の建物 がひっそりと建っているのが目に入った。「どうして今まで気づかなかったのだろう・・・」。後日あらた めて家族を伴ってきたらみんな大喜び。黒色の柱が森の緑に映える、民芸調の素朴でシックな 建物。館内も民芸調に統一されていて、新しいのに懐かしさを覚える。2003年4月にリニューア ル。当然と言えば当然だがきれいそのものだ。  湯小屋から川に向かってさらに通路はのびているので川遊び用かとおもったらペンキで「川ブロ」 の文字が見えた。もしやと思って川に入ってみると、なんと川底から温泉が湧き出しお風呂になっ ているではないか。ちょっとぬる目だが、川遊びがてらの入浴を無邪気に(心の中は大はしゃぎで) 楽しんでしまった。(ところどころ熱いお湯が出ているので注意が必要)。  リニューアルの前は民家のような宿でご主人と女将さん二人で営業していたそうだ。知る人ぞ知 る山の宿と言った感じだったのだろう。いままでこんな魅力的なお風呂があったことに気づかなかっ たとはなんて惜しいことをしていたものだ。平成7年から「日本秘湯を守る会」に加盟。リニューア ルされた今も客室数は8室で程よい規模。板前さんも加わり、従業員も増えたが、いい意味で 家庭的な雰囲気が感じられ、好感が持てる。 近いうちにここは人気の宿になるに違いない。

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